日本政府の「ワーク・ライフ・バランス」は分かりにくい・・・。


ワーク・ライフ・バランス。なんだかよく分からない言葉だ。
直訳すると「仕事と生活の釣り合い」もしくは「仕事と生活をつりあわせること」となる。
日本政府によれば「仕事と生活の調和」となる。

なぜいま、これを、日本政府が掲げて推進する必要があるのだろうか。
そんなことは昔から必要なことで今更いうべきことではないのでは。

気になったので調べてみると、政府としては「個人の状態」ではなく
「社会のあるべき姿」として「ワーク・ライフ・バランス」を掲げているようだ。
http://www.gov-online.go.jp/tokusyu/201302_02/sitte/#anc02
でも、具体的に何がしたいのかはハッキリせず、よく分からない。

当然だが、仕事と生活にどのように折り合いをつけたいかは、各個人や集団の価値観によって変わる。
若いうちに寝る間を惜しんで働いて蓄財したい人もいれば、仕事に全力を傾ける日々を空疎に感じて、毎日一定の余暇を確保したい人もいる。勤務時間の長い多い会社/業態もあれば、少ない会社/業態もある。家庭状況によってももちろん変わる。

それぞれの個人、それぞれの状況に応じて、それぞれの幸福がある。

各自の価値観や状況にあわせて個人が調和をとった方がいいのは当然で、政府が声高に言うことではない。それは当たり前のことだ。しかし、各個人が仕事と生活の調和を図ろうとしたときに、それを抑制する社会はあまりよろしくない。だから仕事と生活の調和が大事ですよー、と改めて政府が告知しているということだろうか。

もしそうだとしたら、その予算を、幼児教育と介護の現場で働いている人たちの待遇改善に向けた方がいいと思うなぁ・・・。