ヒトを理解するのは難しい。

30歳を過ぎてつくづく感じるようになったのは、ヒトを理解することは本当に難しいということ。自分自身のこと、家族のこと、子どものこと、友人のこと、上司・部下のこと…。以前はわかっていたつもりだったヒトについて「実はまったく分かっていないんじゃないか」と感じることが増えた。

そのせいか、哲学・心理学・発達科学に関連した本や、自己啓発関連の本に手が伸びる。今回読んだのもそのひとつ。組織人事領域のコンサルタントが書いた本。

潰れない生き方 (ベスト新書)

潰れない生き方 (ベスト新書)

この本の記載内容で共感したのは、「感情を抑え続けると自分自身の感情を認識できなくなって潰れるから、感情を把握する(自分の感情と対話する)ことが大事だ」という主張と、「理解できない相手に出会ったら、逃げる前に向き合って踏み込んでみた方がいい」という主張。

あと印象に残ったのは「人に助けを求めるのは積極的な行為であり、決して弱い人間が行う行為ではない」ということが書いてあったこと。確かにそのとおりだと思う。

30歳前後のこの4〜5年の間に、自分なりに感じたことから整理しつつあった事柄がほとんどそのまま本に書いてあった。そういう意味では目新しさはなかったし、難しいことが書いてあるわけではない。「最近職場が楽しくないな」と感じながらも仕事をがんばっている、そんな人に読んでみて欲しい本。