良くないデザインの実例(シュレッダー)


今日は、職場で「良くないプロダクトデザイン」にも出会った。


私のオフィスには、あるメーカーのシュレッダー(紙を細かく切る機械)が置いてある。そのシュレッダーには「オイル切れ」を知らせる表示灯があり、朝一番からそれが点灯していた。気になって、オイルを補給するために備え付けのオイルボトルを手に取り、そのラベルに書いてある説明を読み込んで、対応しようとした。


その説明書には、「このオイルをシュレッダーの刃に塗布して、正逆両方の方向にそれぞれ3秒以上空回転させてください」とあった。で、そのとおりにしたのだが、なぜだが「オイル切れ」の警告が消えない。何度か繰り返し、電源のON/OFFもやってみたんだけどやっぱり警告は消えなかった。


困った私は、シュレッダーに詳しいSさんに連絡をつけ、事情を説明した。すると・・・


「あ、それ、横からオイルタンクにオイルを入れるんですよ!」


ええ?なんだそりゃ。そんなのどこにも書いてないし、オイルタンクだってどこにあるんだか全然分からないじゃないか。


「Sさん、それ、どこに書いてあるんですか?」


「やだなぁ、373さん、オイルボトルのラベルに書いてあるじゃないですか」


「ええ?そんなのどこにも書いてませんよ・・・」


「ホントですか?えーっと、私の手元にあるのを見てみましょうか?・・・確かに書いてませんね(苦笑)おかしいなぁ・・・」


「オイルタンクってどこにあるんですか?」


「えっと、本体の左側面の後ろの方にありませんか」


「・・・ありました。これか・・・(非常に分かりにくい位置だった)」


後で確認したところ、シュレッダーに詳しいSさんは、以前、メーカーの保守担当者に直接オイルタンクのことを教えてもらっており、オイルボトルのラベルをちゃんと読んだことがなかったらしい。


問題は解決したけれど、オイルボトルのラベルの記載は明らかに間違っているし、シュレッダー本体の正面にオイルタンクの位置がわかる表示が何もなくて、非常に分かりにくい。


プロダクトデザインとして良くない実例である。


この後、シュレッダーに張り紙をしてオイルタンクの位置がわかるようにして、オイルボトルにも、ラベルの上からシールを貼って、新たな被害者が出ないように対策をしておいた。日常よく使うものは、もっと分かりやすいデザインを考えて欲しいと強く感じた実例でした。