「見せかけの勤勉」の正体

いっとき流行った成果主義の人事手法に関し、それがどのように失敗だったのかを平易に解説し、今後はどうすべきかをこれも平易に提示している本。以下は私なりに抽出したキーワード。

  • 自発的モチベーションの源は「所有感」
  • キャリアが会社の外につながっていることが大きなモチベーションにつながる
  • 成果よりも先にアメを与える
  • 部下の管理は「腹八分」で、人の管理より仕事の管理
  • スイーパー・リーダーシップ

「見せかけの勤勉」の正体

「見せかけの勤勉」の正体

儲けを生み出す工場の秘密

タイトルからは分かりにくいが、工場にロボットを導入することで収益を伸ばすことを勧める本。
内容はもちろんロボットのことがメインなのだが、冒頭に収益モデルについて触れた章がある。
その中で「年齢給⇒労働分配率⇒粗利益率⇒売上高」という順序で考える収益シミュレーションモデルが提案されており、私にはこれが心に残った。こういった利益に関する計算モデルは、組織運営の根幹と言うべきだ。
しかし、経営学の教科書にはこういったモデルは提示されておらず、市井の経営関連書籍にもほとんど記述がないのが現実。それにたぶん、私の実体験からして、世の中小企業経営者(法人の社長で数えると145万人、個人事業主を含めると370万人 ※2010年3月に公表された中小企業庁の統計による)のうち、こういった利益に関する構造をシンプルにすっきり語れるヒトは決して多くない。

儲けを生み出す工場の秘密。

儲けを生み出す工場の秘密。