監査法人もいわば第三者認証機関


ここしばらく、勤務先の都合で、ある分野で技術的な第三者認証を得るために動いている。


ISO9000やISO14000、それにそれらから派生する各産業別の規格がいろいろあるわけだけれども、それらは世界的に標準化されている。簿記の原則同様に、技術の側面で、世界的な共通言語になっている。


そこでフト思いついた。監査法人による会計監査も、いわゆる第三者認証の一種だなと。


簿記の歴史は15〜18世紀を起源としている。
ISOの歴史は、長さ(m)重量(kg)の国際単位を定めたメートル条約(1835年)に起源がある。


だから「企業活動にまつわる広義の第三者認証」の歴史的な流れとしては、会社の財産の状態を適切に記録して評価可能にする技術である「複式簿記・会計」の体系とその認証(監査)の制度がまず出来上がって、次に、各種産業分野の技術に関して一定の記録方式に基づいて一定の精度での評価を可能とする第三者認証の体系としてのISOが企業組織に埋め込まれていったと考えることが出来る。


簿記(会計)は、企業と株主との情報のやりとりを規定し、
ISOは、各セクターにおける企業の技術的(生産的)な内部活動を規定する。


この次、企業にまつわる第三者認証はどの分野で発生するだろうか。
たぶん、社会とのかかわり方がターゲットになるのだろう。


おそらく2050年ごろには、企業と社会の関わり方を規定・認証する枠組みが今よりも一般化しているだろう。そういうところに、ビジネスチャンスがあるかもしれない。市場は大きくないと思うけれど、おそらく需要はあるだろう。継続的にウォッチしていきたい。